今あなたが履いている靴のサイズは？その靴は必要以上に足への負担をかけているかもしれない。商店街の一角に「靴の杉浦」はある。店主の杉浦さんは「足もみ力と足と靴の健康アドバイザー。日本で私しかいないんですよ。私が考えた呼び方なので(笑)」とユーモアたっぷりに語ってくれた。「でも、私がお伝えしたいのは本当にこの呼び方どおりなんです。ぴったりと合う呼び名がないので作ってしまいました」。

30以上もある足のツボが書かれた用紙を見ながら、杉浦さんは言う。「古来から足は全身とつながっていると言われています。みなさんは1日の1/3を占める睡眠のために寝具にいいものを揃えます。でも靴も1日のほとんどは履いて過ごしているんです。それが体に合わなければ当然健康も損なわれてしまいますよね」説得力のある言葉だった。

靴の杉浦で実際に購入した人から、こんな話を聞いた。「お店の人にサイズを聞かれることなく靴を買ったのは初めてでした。杉浦さんは足を見るだけで一番心地よく履ける靴を持ってきてくれるんです」今ではその靴の履き心地から離れられない。人の足だけを見て40年以上「足をみればたいていのトラブルはわかるかな(笑)」と杉浦さんも笑っていた。

日本人が今のような靴を履くようになったのはまだまだ100年程度。体のつくりはまだ草履や下駄に合っているのかもしれない。「うちじゃなくてもいいので体にあった靴選びをしてくれる靴屋に相談してほしいです。本当に履きやすい靴に出会えますよ」と杉浦さん。

長い目で見た健康と、生活の質を今一度顧みて、足元から考え直してみてはどうだろうか。