内装業の下請けを扱う大日メンテナンス株式会社がほっとスマイルハウスとして屋号を設立したのは2019年。元は大手の下請けの内装職人として働いていた山本さんにある転機が訪れた。「自分がクロス(壁紙)を貼った家に入ったときに、なにか嫌な、ムワッとした感じがしたんです。よくよく調べると接着に使う塗料で人体に有害なものが使われていました。もちろん換気の設備が整うことで完成する頃にはほぼ無害にはなるんですが、どうしてもそういうものを発しない家を作りたいと思ったのがきっかけでした」。

「本物の健康住宅専門店」としてオール自然素材のほっとスマイルハウスというブランドを立ち上げることとなったエピソードである。

「自然素材って高いでしょ？ってよく言われるんですけど、そこは企業努力をしています。自然素材を扱う全国の工務店と力を合わせて、なるべく安価で材料費を抑えています。一度話を聞いてみてください。たぶん思っているより高くないと思います(笑)」と山本さん。人が身を置くということを第一に考えているが、それを多くの人に知ってもらう、気にしてもらう、取り入れてもらうことが最終目標にはある。住む人に負担を強いてしまうのはまた信条ではないとのことだ。

また、山本さんはコロナ禍に地域貢献として、地域の飲食店を紹介するインスタアカウントも運営している。市民やお店からは感謝の声が届くという。家づくりも飲食店への支援も、どちらも西尾に住む人を第一に考え身を切って動く、山本さんにしかできないことだ。