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コロナ禍でも奮闘する西尾の事業者の今を伝える

ナーシングホーム オレンジ中町の感染対策

2021.03.26

コロナ禍でも奮闘する、西尾の事業者の今を伝える継続のチカラ。
今回は、企業や保育園で感染症対策アドバイザーもされているナーシングホーム オレンジ中町の施設長、高宮城浩之さんにお話を伺いました。

オレンジ中町では、新型コロナウイルスが騒がれる前から徹底した感染対策を行なっており、創業から3年経っていますが、今まで新型コロナやインフルエンザ、ノロウイルスといった感染症の発生件数は0件。

医療的介入が必要な重度の方が多数利用されており、ただの風邪でも命の危険を伴う場合もあるというナーシングホームで、どのような感染対策をしているのでしょうか?

入館時

オレンジ中町へ入る時にまず行うのは、感染対策の基本である手洗いうがいです。
玄関を入るとすぐに洗面台があり、手洗い、うがい、次亜塩素酸を含んだ洗浄除菌水での手洗いを行います。その際にスタッフの方が「(コップに入ったうがい薬を手渡しながら)これでうがいをしてください。」「(洗浄除菌水で)10秒間ほどもみ洗いをしてください。」と流れるように手順を説明してくださったのが印象的でした。

また、外から持ち込んだマスクは外して新しいマスクへ交換し、次亜塩素酸が噴霧される超音波加湿器で全身の除菌を行います。

そして、検温や体調の確認を行い、ようやく施設に入ることができます。

これらの一連の感染対策を、新型コロナウイルスの発生に関わらず標準的に行なっていたことが、利用者様の安全を守ることに繋がっているのだと感じました。

 

職員の方も同様の手順の感染対策を出勤時、帰宅時、デイケアサービスの送迎から帰ってきた際に行なっているそうです。

職員には定期的に感染症に関する教育を行なって正しい知識を共有しており、そのような小さな積み重ねが徹底した感染対策に繋がっています。

館内の環境

館内は湿度50%を保つように調整されています。これは、湿度が下がるとウイルスが活発になるためです。
一般的に40%以下は感染の可能性があり、60%以上はカビの危険があると言われています。
湿度を上げればウイルスが空気中を浮遊しにくくなるため、床とテーブルを清潔に保つことで感染の可能性を下げることができます。

 

ただし、空気清浄機などの設備も安価なものではないため、人の出入りが多い玄関やデイサービス、ナースステーションなどには性能の良い空気清浄機を導入しており、各個室には加湿器を設置することで対応しています。

職員の管理

オレンジ中町では、加湿器やマスク、次亜塩素酸のハンディスプレーなどを職員に現物支給しています。

職員が出勤時だけではなく、日常生活でも感染対策を行えるように支援しています。
また、少しでも体調が悪い場合は看護師に連絡をして判断を仰ぐように整えられており、万が一に備えてオレンジ中町には職員、入居者の分のPCR検査と抗体検査のキットを確保しています。

利用者様とご家族様の面会時

面会については、ご家族様の気持ちを汲み取りながら安全に利用者様と面会ができる方法を試行錯誤するのに苦労したとお話しされていました。iPadでのテレビ電話なども行いましたが、音声が聞き取りづらかったり、画質が荒くなってしまったり、スタッフの時間が縛られてしまったりと、なかなかうまくいかなかったそうです。
現在は地域の中核病院の対応に合わせ、ウイルスを持ち込ませないために面会は断っていますが、玄関でガラス越しに姿を確認することは許可しています。やはり、大切な人の状態を自分の目で見て確認できると、ご家族様も安心感を得られるようです。

その他の対策

デイサービスは、もともと西尾だけではなく碧南や安城、岡崎など広範囲の利用者様に対応していました。送迎範囲が広いと車内で過ごす時間も増えてしまうため、現在は遠い人は断って自宅近くのデイサービスを利用していただいて対応しています。

まとめ

新型コロナウイルスが流行し、感染対策も様々な方法や意見があります。正しく感染対策をしていても、その共通認識がない人には非難の声をかけられることもあるそうです。技術は日々進歩しており感染対策に良いものはどんどん出ているため、定期的に情報収集をして各施設や病院によって合ったものを選択しています。多くの情報に惑わされることなく、自分なりに感染対策についてしっかりと調べたり考えることが重要だと思われます。

創業当初より感染対策に力を入れている施設長は最後に「今では当たり前だが、オープン当初は手洗いうがいやマスクは軽視されることもあった。入居者や職員の安全のために行っていたことがようやく理解された。この感染対策が普通になってよかったと思っている。」とおっしゃっていました。
今後の対策としては、利用者様やそのご家族様の安全、地域の医療体制を守るため、デイサービスや入浴など複数のサービスを利用している方に、サービスを一ヶ所で受けるように提案し、接触する人を減らすことを考えているとのことでした。

日々見えないウイルスと戦う医療従事者の方々には、本当に頭が上がりませんね。

ナーシングホーム オレンジ中町
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